Case Study

CSは"問い合わせを受ける部門"から"価値を生み出す部門"へ。

アイ・オー・データ機器が描く、AI時代のカスタマーサポートの未来像

株式会社アイ・オー・データ機器

CS部 部長 鈴木様

  • メーカー

2026.05.21

株式会社アイ・オー・データ機器 鈴木様のインタビュー風景

アイ・オー・データ機器とCS部門について

鈴木様

弊社は創業50周年を迎えたPC周辺機器メーカーで、金沢に本社があります。メモリモジュールから始まり、PC関連機器等、現在は数千種類の製品を展開しています。近年は個人向けだけでなく法人向けにもシフトし、これらすべての製品のカスタマーサポートを内製のCS部門が担っています。

製品数が多い分、ベテランの知見に属人化しがちで、「この応対はあの人しか分からない」という状態も少なくありません。「この人が辞めたらどうなる」という不安は、頭の端に常にあります。新人が入っても、製品知識も含めて、蓄積したノウハウを短期間で理解するのは簡単ではありません。

真の課題と向き合う ―なぜ「今」AI活用に踏み出したのでしょうか?

鈴木様

労働人口の減少や属人化といった課題はもちろんあります。ただ、AI導入を決めた理由はそこだけではありません。経営からは「アイ・オー・データのリピートはCSによってもたらされている、という世界を作れ」というオーダーが出ています。CSを受け身のコストセンターではなく、ものづくりに貢献できる部門に変えていく ― その未来像に向けて、AIが梃子になると考えました。

また、5年後や10年後まで考えて、競合他社に負けないような取り組みを、AIの領域でこそやっていかねばならないという危機感もあります。足元の効率化だけではなく、次に何ができるかまで含めて積み上げていかなければいけない。生成AIの進化は劇的で、「使わないとダメだな」というレベルに来ている。だからこそ今、動き出す必要がありました。

株式会社アイ・オー・データ機器のインタビュー風景

CS部門の未来像 ―「電話を受ける部門」から「価値創出する部門」へ

鈴木様

10年後を考えると、CS部門は電話応対のために大勢の人が必要な場所ではなくなると思います。直接顧客から届く声をデータとして分析することが主な業務になり、マーケティングに近い部署に変化していく。顧客から得られた情報を上流工程にフィードバックし、製品やサービスの改善に活用する ― 私達のCS部はそういう部門に変わっていきたいと考えています。

製品に紐づく問い合わせはAIでカバーできる領域が広がる一方で、法人の要望の汲み取りなど状況・背景・文脈把握の領域は、まだ人の仕事として残ります。AIでできる部分をAIに任せ、浮いた余力を次の価値創出(例えばリピートに効く体験設計や、法人顧客への深い応対)に振り向けて結果を出していきたいと考えています。

その未来に向けて、なぜSureSideをパートナーとして選んだのか?

鈴木様

初めてのAIの導入で重視したことの一つは、対等な関係で「一緒に立ち上げましょう」と言ってくれる伴走相手を選ぶことでした。効率化だけを目的にするのであれば、ある程度決まりきったパッケージを導入するという選択肢もあったと思います。

ただ、AIシステムはやりたいことがあっても成果が不確実な部分が多く、またAIベンダーはたくさんあるけど、正直違いがよくわからないし、元のLLMが同じ以上、そこまで本質的な違いはないのではないかと感じたことも多かったです。

我々が目指すのは効率化のみならず、CS部門を次の価値創出に繋がるAIの活用方法を見つけること。だからこそ、今どんな機能差分があるかを細かく調べて比較するのではなく、「将来も含め、どれだけ自分たちのやりたい文化と合うのか」を重視するようになりました。既存のパッケージに乗るのは危険だと思いました。特に既存の大手だとたくさんいる顧客の一社として画一的な応対になりやすく、運用フェーズで急に応対が薄くなるという経験も多々ありました。そのため、すでに出来上がったSaaSパッケージの型にこちらが当てはめるのではなく、伴走方で一緒に立ち上げてくれるAlgoageさんに期待して、取り組みを始めました。横山さんはお会いした時に、現場を理解しようとする姿勢、今から一緒に作っていくという熱量を強く感じました。だからこそ小手先ではなく、AIのあるべき未来を一緒に描いて、自社の業務に合わせたAIの活かし方を一緒に考えて伴走してくれるSureSideと一緒に挑戦しようと考えました。

まず取り組むのは「ナレッジ整備」― 未来への土台づくり

鈴木様

私はAI活用で一番重要なのはナレッジと考えています。文字起こしなどで入力データの品質を揃え、そこからナレッジを拾い上げて使える形にしていく世界をまず作りたいと考えています。

いきなり自動化(チャットボット等)は考えませんでしたか?

鈴木様

もちろん、自動化も狙って取り組んでいます。ただ、最初から自動化に行くより、まずナレッジをしっかり作り、現場で効くことを確認した上で進めるのが正しいと感じています。自動化する上で、どちらにせよナレッジの整備は必要ですし、こうした取り組みを通して、弊社の業務でのAIのチューニングポイントもわかってくると思います。

AI導入を考えるCS部門へのメッセージ

鈴木様

CSとAIの取り組みは、単なる効率化にとどまらず、組織全体の価値のあり方を変えていくポテンシャルを持っていると考えています。

だからこそ、まずは「自分たちは何を実現したいのか」というゴールを描き、そこから逆算して、どこにAIを効かせるのかを定める必要があります。

そのためには、AIで何ができるのかという感覚自体を、自分たちで磨いていくことも欠かせません。その点で、SureSideは完成されたパッケージを当てはめるのではなく、業務に合わせてどうAIを取り込んでいくかを一緒に考えられる存在だと感じています。

単なるツール導入ではなく、「自社にとっての最適なAI活用とは何か」を対話しながら探っていける。そのプロセス自体に価値があります。

また、取り組みの進め方としても、いきなり自動化を目指すのではなく、ナレッジ整備や現場知見の蓄積といった、今後も確実に土台になる部分から着手できている点は、他社にはあまりない特徴だと思います。

今回のプロジェクトは、単なるAI導入ではなく、AIとどう向き合い、どう使いこなしていくかという「感覚」を組織として身につけていく取り組みでもあります。まずはCS領域から、人とAIが適切に役割分担しながら、より高い付加価値を生み出せる状態をつくっていきたいと考えています。

そして、その先行事例をもとに、CS部門にとどまらず、会社全体へとAI活用を広げていく。

株式会社アイ・オー・データ機器のインタビュー風景

Contact

まずは、現場のお話を
聞かせてください。

AIを入れる前に、どこから始めるべきか。

一緒に整理します。

  • AIを導入したいが、何から始めればよいかわからない
  • プロンプトの調整やFAQ整備の負担を、これ以上増やしたくない
  • 自社の業務ルールやナレッジを、AIにどう理解させればよいかわからない
  • 自社のマニュアルや業務ルールを、AIにどう理解させればよいかわからない
  • PoCでは動いても、本番で動くか不安がある

SureSideをつくっているのは、大手コンタクトセンターの現場で2年以上、AI活用に取り組んできた東京大学のAI研究室発のチームです。

AIを入れるだけでは、現場の負担は減りません。だからこそ私たちは、まず現場のマニュアルや業務ルールを理解することを大切にしています。

いきなりすべてを自動化するのではなく、現場を支えながらAIが少しずつ学んでいく。その進め方から、一緒に考えます。